はじめまして。日配弁当製造会社の品質管理をしている者です。昨今の原料価格高騰に伴い、弊社でもロス率の低減に取り組んでいます。その一環として、前日に炊飯して余った米飯を「保温ジャーで保存し（70℃）、翌日の丼等の臭いや色が目立たない飯に再利用しろ」と上司より指示されました。
安全上の問題（細菌等）が認められなければ、再利用してもかまわないのでしょうか？
「日配」と謳っている以上、当日調理・製造した食品を提供する事が原則であり、いくら安全性が確保できても前日に製造したものを再利用するのは社会通念情認められないのではないのでしょうか？
なんにせよ、この行為は顧客を騙すことになると自分は反対しているのですが…
皆さんの意見をお聞かせください。

法令上の事は置いておいて、結論から言えばお奨めできません。
余った米飯を利用してチャーハンなどを作り、セレウス菌の食中毒が発生する。これは教科書通りの食中毒発生のシナリオです。

このような事が起こる原因はセレウス菌の胞子が炊飯後も生き残り、温度が下がったときに増殖して毒素をつくるからです。製品が70度に保温された状態で保たれているのであれば、セレウス菌は生育しないのですが、室温まで下がっているならば危険性があります。また、室温に下がった時点で黄色ブドウ球菌での炊飯後の汚染があればそれでも食中毒が起こり得ます。

炊飯後、急冷して冷凍、喫食直前の再加熱ができれば安全性は高いと思いますが、ご飯も冷蔵庫に入れた程度ではなかなかセレウス菌が増えない温度まで冷えないと思われます。

　タイガー、象印ともに保温時間は１２時間以内が適当としていますね。使用している保温ジャーのメーカーに確認したほうが良いのではないでしょうか。また、温度管理が適切かどうかの検証もされたほうがいいのではないでしょうか。
　検証の結果に問題がなければ、食品衛生法で規制することはできないと思います。
　ちなみに御相談の場合、「再利用」というのは必ずしも適当でないと思います。