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タイトル 食器中の残留タンパク質
記事No 941
投稿日 : 2006/03/24(Fri) 18:05
投稿者 ふき
食器中の「残留たんぱく質」「残留でんぷん」について、
簡単(概要)に検査方法(定性、定量)をお教え頂けますでしょうか。宜しくお願い致します。

タイトル Re: 食器中の残留タンパク質
記事No 942
投稿日 : 2006/03/25(Sat) 11:27
投稿者 おっと
 定量は別として定性については現場で使用した経験もあり、懐かしいので経験を紹介します。
 残留タンパク質は市販の簡易キッとが販売されていたと思いますがタンパク性の残留物が問題になるのはミンチ肉程度なのでこれは脂肪で代替できるし実際に現場で検査したことはありません。
 市販キットでなくてもタンパク染着性が強く蛍光を発する食用色素(食用赤色106号だったかな?)を使えば簡単に検査できます。ただ、手に付くと落ちにくいですよ。
 液を噴霧したり、容器に垂らしたりして汚れの部分を浸し軽くすすぎブラックライトを当ててます。タンパク質の部分から蛍光が出てますので分かります。食品残滓などは分かりやすくなるのですが……。

 残留でんぷんはヨウ素でんぷん反応を使います。ヨーチンやイソジンなどのうがい薬を適当に薄めたテスト液を作り、食器などに入れ(または垂らし)汚れの部分を浸します。軽く水ですすぐとでんぷん性の汚れは紫色に変色するので分かります。食器の微細な傷の部分が同様に変色することがあるので、疑問が生じた場合は納得行くまで洗い直し、再度テストしてみて色の変化具合を確認すると洗浄不足かどうか納得してもらえます。
 テストによる食器の変色は薄めた漂白剤でもとに戻せます。
 また、麺類製造の機械などでんぷん汚れを落としにくくテスト液を直接使用しにくいケースでは軽く湿らせたティッシュペーパーで検査する部分をこすり、ペーパーにテスト液を滴下すると変色するので感動ものです。

 蛇足ですが、脂肪性の汚れのテストはクルクミンアルコールを使うとできます。(要は脂溶性色素を振りかけ、軽く水ですすぐと汚れに色素が付着して残るのでわかります。)これも市販キットカレー皿にカレーの黄色い色が付着するのがそうです。
(ちなみにクルクミンアルコールはカレー粉などのウコン色素をアルコールで抽出してつくれましたが臭いがきつかったです)

 この検査は、プラスチック容器に色素が付着するとなかなか洗い落とせないのでしないことにしました。
 手で触れて、ベトベト感がなければ洗浄OKということにしています。

参考までに次のような本もあります。

試薬・キットを使った だれでもできる 実験

タイトル Re^2: 食器中の残留タンパク質
記事No 943
投稿日 : 2006/03/27(Mon) 19:24
投稿者 ふき
おっとさんありがとうございます。
大変参考になりました。

最近は自動洗浄器で食器類を洗浄する
ことが多くなったこともあり、これらの検査が必要
(気になる)なのでしょうか。
検査センターさんでも検査を受けられるところは、
少ないようです。

タイトル 補足
記事No :942_2
投稿日 : 2021/12/08(Wed)
投稿者 管理人
 食器のでんぷん性残留物(ご飯粒)などの検査はヨウ素でんぷん法で行いますが、たんぱく性の残留物についてはどうなのだという検索でこの相談室を訪れる方が一定数おいでのようです。

 最近は、いわゆるATP検査が普及していると思いますが、ATP検査によってある程度の見当は着くようです。

 というのも、管理人は平成24年に卵アレルギーに関係して卵タンパクが存在する場合のATPについて調べたことが有り、ATPのURL値が全て卵由来だとしたときの卵タンパクの量の推定値を求めたことが有ります。

 このあたりは、今ではキッコーマンの「アレルゲン管理にATPふき取り検査(A3法)を活用」というサイトがあり、体系化されていますので参考にされてはいかがでしょうか。
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