[リストへもどる]
一括表示
タイトル希釈倍率について
記事No3672
投稿日: 2025/04/07(Mon) 17:37
投稿者現役ばりばり
細菌数の希釈についてご質問させてください。

原液、10倍、100倍、1000倍と希釈した場合、
コロニー数に希釈倍率を乗じて細菌数を算出することは理解しております。
このなかで「原液」とは、固体の検体の場合は、原液というのはあり得ないのでしょうか。(原液は水などの液体のみでしょうか)また、10倍希釈で30コロニーの場合、下限値は300ということで間違いないでしょうか?
ときどき、忘れてしまうので、再確認でご質問させて頂きました。
宜しくお願いいたします。

タイトルRe: 希釈倍率について
記事No3674
投稿日: 2025/04/08(Tue) 15:19
投稿者引退済み
なにか,似たようなハンドルネームで驚いております。狙ったものではなく,以前もこの名前でこちらに書き込みさせていただきました。名前の通り私はもう食品衛生の世界の人間ではなく,手元に食品衛生検査指針すらない状態ですのでそのところをご理解の上おねがいします。
さて,多くの資料に載っていることでは,液体試料でない場合は,1/10 に希釈した10倍希釈試料からシャーレに入れて測定することになります。その場合30‐300 のコロニーが出現した平板培地で菌数を計算するとなると30 x 10 で3.0 x 10^3 (=300) cfu/g (またはcfu/mL) が下限値になります。ただ、現役の頃に読んだ海外の資料では,最も濃い試料で30 未満だった場合も「推定値(est.)」ということで計算値を出すことを記していたものがありました。このことは,測定の限界を下回っていても試料中に細菌が存在していてたということを示すためだと考えられます。
また,当時読んだ文献では,寒天培地を2倍の濃度で調製して,シャーレの中で10 mL の検体と,10 mL の2倍濃度の寒天培地を混合したという手法がありました。似たようなやりかたは,嫌気性菌を扱う際の,クロストリジア培地を用いたパウチ法での菌数測定でも,同じように寒天培地と同じ量の試料混合していたと記憶しております。
このような手法をとることで,固体試料でも液体試料と同じように,30 cfu/mL を下限とした測定は可能なはずです。ただし,残渣が多く培地の観察がしにくいので,フィルター付きのストマッカーバッグを使うことや,試料と混合したときに寒天培地がすぐに固まらないように冷たい希釈水をつかなわいようにするなどの工夫が必要になると思います。

タイトルRe^2: 希釈倍率について
記事No3675
投稿日: 2025/04/08(Tue) 17:21
投稿者現役ばりばり
引退済みさん、ご返答ありがとうございます。
ある検査会社のHPで各希釈系列(原液〜10000000倍率)のコロニー数のシャーレの写真が掲載されていました。この中で「原液」があったので、この原液とはどのような希釈をしたのか、というのが質問の始まりでした。
10倍希釈液を10倍(10㎖)混釈したのが原液なのかな?と思いました。

タイトルRe^3: 希釈倍率について
記事No3677
投稿日: 2025/04/08(Tue) 20:04
投稿者引退済み

> 10倍希釈液を10倍(10㎖)混釈したのが原液なのかな?と思いました。
おそらくそうだと思いますが、10倍希釈液を誤って原液と表記してしまったのかもしれませんね。

タイトルRe^4: 希釈倍率について
記事No3678
投稿日: 2025/04/10(Thu) 20:03
投稿者おっと
皆様同じようなところで混乱されているのですね。
私の方でも、陽性コントロールをどのように表記するかの認識の不一致で混乱したことを思いました。
ゼラチンデスクの菌数を測定する場合、1枚のディスクを10mlの希釈水で溶解しその1mlを培養した場合、その1mlの検液を原液というのか、10倍希釈水というのかで数値の理解が変わってしまい訳が分からなくなりかかったことがありました。