資料17 食品・器具等の重金属関係の規格や基準(抄)
食品や添加物に関する規格や基準は次の厚生労働省のホームページで知ることができます。ただし、膨大なページなので何処に書いてるかを探すのは大変ですので、重金属関係の規格や基準を抜き出してみました。
厚生労働省法令等データベースサービス
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/index.html
厚生労働省法令等データベースサービス から必要なことがらを見つけ出す方法 | ||||||
☆ | −法令検索− へ入り 「第4編 医薬食品」 → 「 第2章 食品安全」 から選ぶことができます。 | |||||
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☆ | 告示へたどり着く手順を分かりやすく図示してみました。 クリックしてください。 |
規格基準にたどり着くことができた方
ここは、分割表示で53ページに及ぶ青木ヶ原の樹海並みの場所なので、道を外さないよう根気よく探してください。
迷わないための道しるべとして、以下にメモしました。(20009.8.9現在)
備考:ここでは、厳密な意味の重金属にこだわらず収載しました。
目次
○ 清涼飲料水(ヒ素,鉛及びカドミウム、スズ等の重金属関係部分)
○ 寒天
○ 穀類,豆類及び野菜
○ 添加物
○ タール色素
○ 器具若しくは容器包装(ガラス製,陶磁器製又はホウロウ引き)
○ 合成樹脂製の器具又は容器包装
○ ゴム製の器具又は容器包装
○ 金属缶
○ おもちや(うつし絵、折り紙、ゴム製おしやぶり等)
○ 洗浄剤
○ 重金属関係通知文
参考(厚労省の重金属関係通知)
○ 「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A
○ 参考:妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項について
○ 参考:ヒジキ中のヒ素に関する」 Q&A
記載ページ P-09
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D 各条
○ 清涼飲料水
1 清涼飲料水の成分規格
(3) ヒ素,鉛及びカドミウムを検出するものであつてはならない。また,スズの含有量は,150.0ppmを超えるものであつてはならない。
この場合のヒ素,鉛,カドミウム及びスズの試験法は,次のとおりとする。
記載ページ P-09
2 清涼飲料水の製造基準
2.原水は,飲用適の水(水道法(昭和32年法律第177号)第3条第2項に規定する水道事業の用に供する水道,同条第6項に規定する専用水道若しくは同条第7項に規定する簡易専用水道により供給される水又は次の表の第1欄に掲げる事項につき同表の第3欄に掲げる方法によつて行う検査において,同表の第2欄に掲げる基準に適合する水をいう。以下同じ。)でなければならない。
第1欄
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第2欄
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第3欄
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カドミウム
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0.01mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法又は誘導結合プラズマ発光分光分析法(以下「ICP法」という。)
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水銀
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0.0005mg/l以下であること。
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還元気化―原子吸光光度法
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鉛
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0.1mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法又はICP法
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ヒ素
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0.05mg/l以下であること。
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水素化物発生―原子吸光光度法又はフレームレス―原子吸光光度法
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六価クロム
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0.05mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法又はICP法
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フッ素
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0.8mg/l以下であること。
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イオンクロマトグラフ法又は吸光光度法
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亜鉛
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1.0mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法又はICP法
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鉄
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0.3mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法,ICP法又は吸光光度法
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銅
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1.0mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法又はICP法
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マンガン
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0.3mg/l以下であること。
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フレームレス―原子吸光光度法又はICP法
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注:重金属関係の抜き書き |
記載ページ P-13
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1 寒天の成分規格 寒天は,その1kgにつき,ホウ素化合物の含有量がホウ酸(H3BO3)として1g以下でなければならない。
記載ページ P-13
○ 穀類,豆類及び野菜
1 穀類及び豆類の成分規格
第1欄 | 第2欄 | 第3欄 |
米 | カドミウム及びその化合物 | Cdとして1.0ppm |
記載ページ P-13
第2 添加物
P15に
19.重金属試験法
重金属試験法は,試料中に混在する重金属の許容される限度量を試験する方法である。この試験における重金属とは,酸性において硫化ナトリウム試液によって呈色する金属性物質をいい,その量は,鉛(Pb)の量として表す。
以下,本試験法を用いる場合において,例えば,「Pbとして20μg/g以下(1.0g,第1法,比較液 鉛標準液2.0ml)」とあるのは,本品1.0gを量り試料とし,比較液には鉛標準液2.0mlを用い,第1法により操作し,試験を行うとき,重金属が,Pbとして20μg/g以下であることを示す。
記載ページ P-15
23.タール色素試験法
タール色素試験法は,タール色素の純度試験及び定量に用いる
5.重金属
記載ページ P-50
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第3 器具及び容器包装
A 器具若しくは容器包装又はこれらの原材料一般の規格
1 器具は,銅若しくは鉛又はこれらの合金が削り取られるおそれのある構造であつてはならない。
2 食品に接触する部分に使用するメッキ用スズは,鉛を0.1%を超えて含有してはならない。
3 鉛を0.1%を超えて又はアンチモンを5%以上含む金属をもつて器具及び容器包装の食品に接触する部分を製造又は修理してはならない。
4 器具若しくは容器包装の食品に接触する部分の製造又は修理に用いるハンダは,鉛を0.2%を超えて含有してはならない。
6 電流を直接食品に通ずる装置を有する器具の電極は,鉄,アルミニウム,白金及びチタン以外の金属を使用してはならない。ただし,食品を流れる電流が微量である場合にあつては,ステンレスを電極として使用することは差し支えない。
記載ページ P-51
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4 重金属試験法
重金属試験法は,試料から溶出してくる重金属の許容される限度量を試験する方法である。この試験における重金属とは,酸性において硫化ナトリウム試液によつて暗色を呈する金属性物質をいい,その量は,鉛(Pb)の量として表す。
操作法
試験溶液20mlをネスラー管に採り,水を加えて50mlとする。別に鉛標準溶液(重金属試験用)2mlをネスラー管に採り,浸出用液20ml及び水を加えて50mlとし,比較標準液とする。両液に硫化ナトリウム試液2滴ずつを加えてよく混和し,5分間放置した後,両管を白色を背景として上方及び側方から観察するとき,試験溶液の呈する色は比較標準液の呈する色より濃くてはならない。ただし,浸出用液が水の場合には,試験溶液及び鉛標準溶液にそれぞれ4%酢酸5mlを加えた後,水を加えて50mlとしたものを用いる。
7 ヒ素試験法
ヒ素試験法は,試料中に混在するヒ素の許容される限度量を試験する方法である。その量は,三酸化二ヒ素の量として表す。
記載ページ P-52
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3 ゴム製の器具又は容器包装
(1) ゴム製の器具(ほ乳器具を除く。)又は容器包装
(2) ゴム製ほ乳器具
1.材質試験 a カドミウム及び鉛
2.溶出試験 c 亜鉛 d 重金属
4 金属缶
1.ヒ素,カドミウム及び鉛
記載ページ P-53
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第4 おもちや
A おもちや又はその原材料の規格
1 うつし絵(重金属、ヒ素)
2 折り紙(重金属、ヒ素)
3 ゴム製おしやぶり(ゴム製ほ乳器具に同じ)
4 おもちやの塗膜(カドミウム,鉛及びヒ素)
6 ポリ塩化ビニルを主体とする材料を用いて製造された部分(重金属、ヒ素)
9 ポリエチレンを主体とする材料を用いて製造された部分(重金属、ヒ素)
10 金属製のアクセサリーがん具のうち,乳幼児が飲み込むおそれがあるもの
(鉛)
第5 洗浄剤
A 洗浄剤(もつぱら飲食器の洗浄の用に供されることが目的とされているものを除く。以下この項において同じ。)の成分規格
(1) ヒ素
(2) 重金属
2:重金属関係の通知文
厚生労働省法令等データベースサービス −通知検索−
本文検索 http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/html/tsuchi/search1.html
○食品、添加物、器具及び容器包装の規格及び基準の一部改正について
(昭和三三年三月五日)
(厚生省発衛第六五号の二各都道府県知事・各指定都市市長あて厚生省公衆衛生局長通知)
(3) 容器包装に由来する錫については、この生理作用にかんがみ一五〇・〇ppm以下の含有を認めることとされたこと。なお、従来清涼飲料水には砒素、アンチモン、鉛、亜鉛、銅及び錫を含有してはならない旨が規定されていたが、今回の改正により右の金属の具体的な名称は削除され、これらについては一括して食品衛生試験法において定められることとなったこと。
○食品、添加物等の規格基準の一部改正について
(昭和四五年一〇月二三日)
(環食第四七三号)
(各都道府県知事・各政令市市長あて厚生省環境衛生局長通知)
(2) 米の成分規格として、米に含まれるカドミウム及びカドミウム化合物はカドミウム(cd)として、一・○ppm未満でなければならないこととされたこと。
参考;「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A 厚生労働省医薬食品局食品安全部 平成18年8月改訂
○妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項について
(平成17年11月2日)
(食安基発第1102001号)
(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課長通知)
魚介類は健やかな妊娠と出産に重要である栄養等のバランスのよい食事に欠かせないものです。本注意事項は、妊婦の方々に水銀濃度が高い魚介類を食べないように要請するものではありません。また、本注意事項は胎児の保護を第一に、食品安全委員会の評価を踏まえ、魚介類の調査結果等からの試算を基に作成しました。水銀濃度が高い魚介類を偏って多量に食べることは避けて、水銀摂取量を減らすことで魚食のメリットを活かすこととの両立を期待します。
参考:「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて」 Q&A (平成17年11月2日)
参考:「ヒジキ中のヒ素に関する」 Q&A (平成16年7月30日)